インパクトのあるタイトルですが、なにかアブノーマルな嗜好の話ではありません(笑)
加齢や病気により、尿意を感じなくなっての失禁に悩む方に向け、履くだけで膀胱の状態を管理できるパンツが開発されました。
これの良い所は、管を通したりX線を使うなどの身体的ダメージを伴う要素がなく、体内の電気抵抗の変化と機械学習データの照らし合わせで「放尿が必要なレベルに膀胱が満たされている」のを知らせてくれるそうです。
自分で難なく歩ける健康な人でも、失禁に悩む人は多いと聞きますし、おむつなどの事後対応は、尊厳、衛生面、面倒さなど問題が多いので、「事前に」トイレに行くのを促してくれるというのはとても有り難いシステムだと思います。
こうしたデバイスは既に普及しているものもあり、例えばApple Watchには心拍、血中酸素濃度、体温といった身体状態のセンサーや、倒れた衝撃の感知機能があるので、今後(特に独居の)「老人必須のアイテム」みたいになって行くかもしれません。
車のシートやハンドルなどにセンサーが入れば、運転中に意識を失ったり、判断能力の低下、アクセルとブレーキの踏み間違えなどの防止にも色々役立ちそうです。
「身体中にセンサー」というのは、どうしても治る見込みのない延命治療のイメージが強いですが、それよりも、自分の意志で動けている肉体のサポートというこうした使い方の方がずっと好感がもてます。
そして「病気を「見つける」のを目的とする検査」と違い、あくまで状態のモニターで、自分で動ける状態をキープするための役割というのは「健康的」だと感じます。
テクノロジーは「哲学を補佐する」ためのもので、それ自体が支配的になってはいけません。
(「高度なテクノロジー」である事は間違いない)「mRNA医薬品」などは(日本では特に)最悪な形で表舞台に登場してしまいましたが、今後いくらか幸福な関係に舵を切ることは可能でしょうか。
全部、人間のふるまいにかかっています。